イクメン経理マンです。
フィリップ・モリスとアルトリアグループの組織再編の話がたばこ業界の苦境を表すものとして、高配当再投資戦略を採っている投資家に暗い影を落としています。
イクメン経理マンも両社に投資を行っていますので、今後どのような形で再編が決着するのかについては見ていく必要があります。
普段は時間もないのでニュースの詳細を見ることはないのですが、今回は今後の投資方針を大きく左右する出来事であると考えて、事実関係を整理することにしました。
8月27日にこのニュースは流れましたが、内容を整理すると下記の通りです。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-27/PWWDN4T0AFB401
まず、①の「株式交換」という手法ですが、一般的には株式の100%を取得することで相手会社を完全子会社にする手法です。
いろいろな記事では「合併」との記載があり、会計用語としては株式交換の取引と整合が取れていない記載が多いです。日本と米国の会計基準の違いのなのか、記者(もしくは翻訳)がわかっていないのか、引き続き見ていきたいと思います。
②についてですが、このような再編を発表すると株価は大きく動くことが多いので、ニュースリリース前のある時点の株価を使用することがあります。8月23日の株価ですとMOは46.41でPMは81.22となります(今はそれより両社とも下落)。
また、購入される側の会社については、その買収を確実なものにするためにプレミアムを加えた価格で購入することがあります。
今回は、MOにそのプレミアムがオンされることを期待して一時株価が上昇しましたが、その後プレミアムがなしというニュースが流れ、大きく値を下げたということになります。
④と⑤ですが、株式の「交換比率」については会社規模や株式価値、発行済株式数等を総合的に勘案した上で決定されます。
両社の時価総額には結構差がありますので、PMが約58%でMOが残りの42%という計算になっているようです。これにより、今後の両社の株価は影響を受けていくはずなので、投資を行う際には留意していく必要があります。
最後に③ですが今回の件はまだ正式な合意はなされておらず、、合意されたとしても取締役会や規制当局の承認が必要になってきます。昨今のJUULのように規制当局がどのように判断するかはこの再編の可否を決める大きな要因になってきます。
イクメン経理マンはPM株を32株、MO株を60株持っています。MO株がPM株に少なくなって置き変わるという認識ですが、後続のリリースを待って正しい状況と、今後の方針について考えていきます。
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